岩崎建築研究室・日誌II

京都・下鴨の設計事務所。茶室のリフォームや新築をメインに、和風住宅や和菓子舗、日本料理店、和風旅館、古民家改修などの設計監理を行なっています。

八角柱の門

朝の散歩で見かけた門。以前住んでいた家の近くなので、存在は認識していたものの、改めて見ると美しい門だったので写真撮影。

 

門柱が八角形。格子戸は気を衒わないシンプルな意匠。

 

束石も八角に加工。

 

鴨居も八角形、建具との納まりもエッヂが効いている。桁も八角形。

 

垂木は扇垂木。ありそうでない、美しい門だと思う。

 

隣の家の門。こちらも建具に美しい板を使ったり、欄間に大きな節の板を使ったり良い門ではありますが。比較すると八角形の柱梁の門の特徴が良くわかると思う。

 

持ち主が変われば壊されてしまうだろう。残す価値のあるものだとは思うが、いつかは無くなるもの。せめて設計者としては、こうした素晴らしい意匠があったことを記憶に留め、こうしたものを希望する建築主が現われた時には、美しい門を設計できるようになっておきたい。