京都別宅茶室計画。建築主さんと造園屋さんと私の3人で、露地に使う蹲踞と灯籠選び。蹲踞と灯籠を選べと言われても困っちゃう、という方がほとんどだと思いますが、現場にあうもの、今回の茶室にあうもの、建築主さんの雰囲気に合いそうなものをオススメする中で、ピンとくるものを見つけていただくという流れをナビゲートするのも設計者の仕事。
鞍馬石や白川石の自然石のものから、我唯知足など型ものまで色々と見ていただきましたが、造園屋さんのオススメで、建築主さんもピンと来た、とおっしゃっていただいたのが、この丸い水鉢。梵字が描かれていますので、おそらく五輪塔の水輪だと思います。六年前神戸で茶室建築展を開催した時に、造園屋さんが会場に貸し出してくださったもの。その時がきっかけで建築主さんとお知り合いになれたので、そんなご縁もありながら。
露路の中央に据える予定の踏み分け石には、写真の二尺の伽藍石を。伽藍石も色々、質の良いものを用意してくださる造園屋さんと仕事ができるのはありがたい。
灯籠は、バラバラの状態ですが、丸っこいフォルムの生け込み灯籠で。以前設計をさせていただいた東京の家に入れてもらったものですが、事情があり京都に戻ってきていました。再度嫁入り先が見つかってよかった。
植栽は「モミジを」とリクエストをいただきました。造園屋さんに入れていただいた各地のモミジがちょうど綺麗に色づいているころ。新しくできる露路も、きちんと茶事が行えつつ、眼を楽しませてくれるものになってくれると思います。