京都別宅茶室計画、茶室の材料が大方揃ったので、大工さんの作業場で打ち合わせ。
模型を持参して、出来上がりを確認しながら各部材の使い方を検討する。
床柱はコブシ、中柱は赤松皮付。
床柱のコブシは断面が少し楕円形。節の位置や、給仕口の襖との取り合い、茶事の時の客の目線などを考えながら、使う向き、位置を決定してゆく。相手柱は面皮、床框はケヤキ。床框の寸法や面の取り方などは、年明けに建築主さんと茶室見学に行った時に決定の予定。
中柱は赤松皮付。微妙な曲がり、どこをまっすぐにして立てるか、どの程度傾けるかによって、印象が変わるので入念な検討が必要。引木の高さは台子の高さ。「茶式湖月抄」によれば「利休好 真の台子 盛阿弥写。惣高二尺二寸」
天井板は赤杉柾板うづくり仕上げ。水屋の壁にも柾板を使うので、仕入れたものの中から選別して、良いものを天井に、それほどでもないものを水屋に使う。本席と水屋で同じ仕上げの場所を設定すると、こうした選別をすることが可能。
廻縁は赤杉。廻縁は側柾、竿縁は下端柾。
敷居は松。マツクイムシの影響で希少価値になりつつあるので、厚貼りにして材の有効利用を考える。